”第1回フェローシッププログラム開催”
2026年3月26日、GreenFaith Japanフェローシッププログラム2026の第1回を開催しました。本プログラムは、宗教者を対象に、気候変動をはじめとする地球環境問題やその対応策について、専門家の講義を通して学ぶものです。当日は全国各地から24名が参加し、講義と質疑応答を通して理解を深める機会となりました。
”気候変動の科学的メカニズム”
講師には東京大学の江守正多教授をお迎えし、気候変動の科学的背景についてご講義いただきました。温室効果ガスの増加によって地球の平均気温が上昇する仕組みや、日本および世界における気温上昇の傾向について、データをもとに解説が行われました。特に近年は記録的な高温が続いており、現在の温暖化は自然変動では説明できず、人間活動の影響によるものであることが強調されました。
”世界中で起きている深刻な影響”
講義では、気候変動による具体的な影響についても共有されました。海面上昇や洪水、強い台風の発生、熱波による健康被害、食料や水資源の不足、生態系の損失、森林火災など、多岐にわたる影響がすでに世界各地で起きています。また、これらの被害は、排出にほとんど責任のない地域や人々に集中する傾向があり、気候変動は不公平性や世代間の問題を含む深刻な課題であることが示されました。
”パリ協定と現在の課題”
パリ協定では、産業革命前と比較して世界の平均気温上昇を1.5℃以内に抑えることが目標とされています。しかし、現在の排出削減のペースではこの目標達成は難しく、現状のままでは今世紀末に2℃を超える上昇となる可能性が指摘されています。一方で、再生可能エネルギーの導入は世界的に拡大しており、前向きな変化も進んでいます。
”脱炭素社会に向けた転換の必要性”
IPCCの報告では、気候変動対策は早く取り組むほど効果が大きいとされており、必要な技術や資金はすでに存在しています。しかし、現状では投資や社会の転換スピードが十分ではなく、化石燃料に依存した社会構造からの脱却が課題となっています。脱炭素化を進めるには、技術だけでなく、社会全体での理解や合意形成が不可欠であることが強調されました。
”質疑応答と多様な視点からの議論”
講義後の質疑応答では、戦争と気候変動の関係、再生可能エネルギーの課題、温室効果ガス削減技術、ジェンダーの視点など、多様なテーマについて活発な議論が行われました。気候変動は単一の問題ではなく、社会・経済・政治と深く関わる複合的な課題であることが、対話を通して共有されました。
”GreenFaith Japanとして”
GreenFaith Japanは、今回の学びを出発点として、宗教界における気候変動への理解と関心をさらに広げていくことの重要性を改めて認識しました。フェローシッププログラムは始まったばかりですが、今後の講義や対話を通して学びを深め、それぞれの現場での実践へとつなげていくことを目指します。多宗教のネットワークを活かしながら、気候危機を自らの課題として捉え、行動へとつなげていく場づくりと発信を継続していきます。




