第12回 宗像国際環境会議に参加しました!
2025年10月26日〜28日、福岡県宗像市の宗像大社にて「第12回宗像国際環境会議」が開催され、GreenFaith Japanも参加をしてきました。今年のテーマは「神々しい海を取り戻す」。宗像の海と自然に根ざした視点から、日本および世界の環境課題と向き合う3日間となりました。

【1日目】”変わりゆく地球環境と、海辺からの警鐘”
開会式では、宗像市長や福岡県知事、宗像国際環境会議の実行委員会より、「12年目=干支ひと巡り」という節目に込めた未来への意気込みが語られました。「巳年は脱皮の年。次世代に環境意識をつなげていく重要な時」との言葉が印象的でした。
セッションでは、気候変動による猛暑や海水温上昇、台風の大型化など、急速に変化する地球環境の現状について、専門家が科学的な視点から共有。中でも、海洋の変化が一次産業に与える影響、砂浜の消失や魚の大量死といった問題の深刻さが浮き彫りになりました。
実際にさつき海岸で行われたビーチクリーンでは、宗像地域の地形や砂丘の変遷を学ぶ現地視察も実施。古代から地形を活かして神社や集会所を築いてきた知恵に触れ、自然と人との関係性を見つめ直す機会となりました。

【2日目】”暮らしと技術からひもとく「持続可能性」”
この日は「地域循環」「フードロス」「エネルギー技術」など、多角的なテーマが取り上げられました。農業の持続可能性や食資源の効率的な活用、さらには「低温核融合」など革新的なエネルギー技術まで、環境と経済の両立をめざす事例が紹介されました。
宗像会議の恒例行事「竹漁礁づくり」も行われ、参加者たちが竹で筏を組み、海に沈める準備を行いました。翌29日には幼稚園児約70名が稚魚800匹を放流し、自然への感謝と命の循環を体感する機会に。この取り組みは宗像大社・宗像市・漁港など地域の協働によって支えられており、未来につなぐ学びの場となっています。

【3日目】”伝統と科学、文化と未来をつなぐ対話”
最終日は、「伝統文化」「精神性」「最先端研究」など、多様なジャンルのスピーカーによるセッションが展開されました。
博多人形や伝統工芸の担い手が語る“技と祈り”の継承、SBNR(Spiritual But Not Religious)の潮流から読み解く精神文化の可能性、アニメや能などを通じた文化発信の事例が紹介されました。
さらに、量子力学や都市・自然の再構築を巡る議論まで広がり、多様な立場から「未来をどう拓くか」が模索されました。美しいだけでは伝統は残らない、という鋭い指摘や、地球のために「リングに上がる覚悟」を示した表現も印象的でした。

“GreenFaith Japanとしての学びと意気込み”
私たちGreenFaith Japanにとっても、宗像という場を通じて、宗教・地域・行政・企業・教育といった多様なセクターが連携し、文化と環境をともに支えている姿に深く学ぶことができました。
宗像国際環境会議は、単なる学術イベントではなく、地球規模の課題に立ち向かう「人の輪」と「知の交差点」。今回の会議で生まれた出会いや学び、つながりを、今後の活動にしっかりと活かしていきたいと思います。




