生長の家「森の中のオフィス」を訪問 〜完全オフグリッドの持続型施設に学ぶ〜
GreenFaith Japanでは、2025年3月より青年宗教者を対象としたリモート学習セミナー「フェローシッププログラム」を継続的に開催しています。11月29日には、その集大成とも言える第9回プログラムとして、山梨県北杜市にある生長の家の「森の中のオフィス」を訪問しました。今回の訪問には、複数宗教の青年リーダーたちが参加し、現地の実践に触れる貴重な機会となりました。

「森の中のオフィス」は、生長の家が2013年に東京・原宿から移転した国際本部であり、「自然と人間の調和による新しい文明のモデル」を体現する場として設計されています。地元の間伐材を活用した木造建築で構成され、太陽光発電・太陽熱集熱・バイオマス発電などの再生可能エネルギーによって、外部の電力やエネルギー供給に一切依存しない完全オフグリッド運営を実現しています。
たとえば、屋上に設置された太陽光パネルで発電した電力は大型蓄電池に蓄えられ、悪天候時でも安定した電力供給が可能に。さらに、バイオマス発電で生じる熱は給湯に利用されるなど、エネルギーを最大限に活用する工夫が随所に見られました。標高1300mの高地という立地を活かし、夏は冷房が不要で、冬も集熱パネルや断熱構造により20度前後の快適な室温が保たれています。

敷地内の「万教包容の広場」では、宗教・自然・人間の調和を象徴する思想的空間が広がり、環境活動の背景にある精神的な価値にも触れることができました。
見学後には、現地スタッフとの懇談や質疑応答が行われ、参加者からは「この規模で完全なエネルギー自立を実現していることに感銘を受けた」「この学びを自身の宗教コミュニティに持ち帰り、できることから実践していきたい」といった声が上がりました。

今後もGreenFaith Japanは、多宗教間の連携を活かした環境学習と実践の輪を広げながら、信仰に根ざした気候アクションを推進していきます。




