グリーンフェイス、最高裁が支持した横須賀石炭火力発電所開発に対して懸念を表明

November 10, 2024

問い合わせ先
グリーンフェイス・ジャパン顧問: 佐田喜朗, yoshiro@greenfaith.org
グリーンフェイス常務理事: フレッチャー・ハーパー, +1-201-390-0094, fletcher@greenfaith.org

グリーンフェイス・ジャパンは、グリーンフェイス・グローバルとともに、最近の最高裁による新横須賀火力発電所1、2号機の建設を認める判決について、慎重な批判を表明しました。

ニューヨークに拠点を置くグリーンフェイスグローバルのフレッチャー・ハーパー代表は「新しい施設によって健康が脅かされる地域住民にとって、この決定は不公平です」と述べ、「世界の気温上昇を1.5℃に抑えるというパリ協定の目標を尊重するのであれば、新たな化石燃料の開発は許されません。そのため、今回の決定は日本のパリ協定への取り組みに再び疑問を投げかけるものです」と語ります。この大規模な石炭火力発電所は、130万kWの発電容量を有し、現在同じ場所で稼働している石油火力発電所よりも多く、年間726万トンのCO2を排出します。48人の地元住民は東京地方裁判所に訴訟を提起し、「この施設が石油から石炭へと燃料を変更しているため、温室効果ガスの中でも最も深刻な汚染物質を排出することになり、新たな環境アセスメントが必要である」と主張しました。グリーンフェイス・ジャパン顧問の佐田喜朗はこれに対し、「グリーンフェイスジャパンもこの横須賀火力発電所が前に存在した石油火力発電所の単なる代替施設ではないという地元住民の意見に賛同します」と話し、「私たちは地元住民の方々の思いを胸に、今後彼らや他の日本の気候変動擁護者たちと協力していきたいと考えています」と付け加えました。

グリーンフェイスは、世界12カ国にスタッフを擁し、世界各地でボランティア活動を行っている多宗教によるグローバルな気候正義団体です。先月グリーンフェイス・ジャパンチームとインドネシアチームは、日本政府が支援を検討しているインドネシア・インドラマユの石炭火力発電所の建設予定地で、日本の宗教指導者8名を対象に教育研修を実施しました。参加者は、この発電所が地域住民に与える悪影響や、地元住民が日本政府にプロジェクトからの撤退を成功させた方法について学びました。そして現在、参加者たちは日本の信者と連携し、日本の気候変動政策の転換の必要性を喚起しています。

第三回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム
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"第3回フェローシッププログラム開催!" 5月24日、第3回グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラムを開催いたしました。今回は東京科学大学 公衆衛生学分野の藤原武男教授をお迎えし、「気候変動による健康への影響」、とくに子供たちへの影響をテーマにお話しいただきました。気温上昇が子どもに及ぼす具体的な健康リスクや、私たちが今後取るべき「緩和」と「適応」の対策について、豊富な知見をわかりやすく解説いただき、大変貴重な学びの時間となりました。   "なぜ子どもは気候変動の影響を受けやすいのか?"...

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「明日を生きるための若者気候訴訟」への参加
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"「明日を生きるための若者気候訴訟」への参加" 2025年5月22日、GreenFaith Japanは「明日を生きるための若者気候訴訟」の第三回口頭弁論を傍聴するため、名古屋地方裁判所を訪れました。   "明日を生きるための若者気候訴訟とは" 「明日を生きるための若者気候訴訟」は、日本政府の気候変動対策の不十分さに異議を唱える、10代〜20代の若者たちによる歴史的な訴訟です。 政府の温室効果ガス削減目標が将来の安全な生活を保障するには不十分であるとし、憲法に定められた基本的人権の侵害にあたると主張しています。...

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シスターとの出会いと環境への共働
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2025年5月12日、GreenFaith Japanは、カトリック教会メリノール修道会に所属するシスターとお会いする機会をいただきました。  この出会いは、ネパール滞在中にフィリピンでご縁のあったシスターのご紹介により実現したものです。  メリノール修道会の皆さまは、日頃より災害復興支援や社会福祉、平和構築に精力的に取り組まれており、最近では能登半島地震の被災地にも支援に赴かれたとのことです。  加えて、毎月鎌倉にて児童福祉を目的としたボランティア活動も継続して実施されています。 ...

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