2025年7月24日、GreenFaith Japanは、カトリックのシスターであるジョイ・エスメンダさんのご案内のもと、神奈川県鎌倉市にあるアルぺなんみんセンターを訪問いたしました。
エスメンダさんは、日ごろから同センターで昼食づくりのボランティアに携わっておられ、この日も活動のために訪問されるということで、私たちもご一緒させていただきました。
アルぺなんみんセンターは、かつてイエズス会の修道院であった建物を活用し、現在はNPO法人アルぺなんみんセンターが運営しています。世界各地から来日した難民申請者の方々が、難民認定を受けるまでの間、在留中の住居や生活支援を受けながら暮らしており、現在は10か国から16名の方々が入居されています。
当日は、センターの理事であり、難民定住支援コーディネーターを務める松浦由香子さんより、日本における難民受け入れの現状やセンターの活動について、詳しくお話を伺いました。
とりわけ印象的だったのは、日本が諸外国と比べて難民認定率が非常に低いという実態でした。日本では年間1万2千人以上が難民申請を行っていますが、そのうち認定されるのは約200人、全体のわずか2%にとどまっています。
その背景には、国際基準とは大きく異なる厳格な認定基準と手続きがあることを知り、多くの申請者が長期にわたって不安定な状況に置かれていることに胸を打たれました。たとえば、申請中は県外への移動や正式な就業が制限されるなど、経済的・社会的に困難な状況が続く中で、5年、10年と認定を待つ方々が少なくないそうです。こうした現実を一人でも多くの方が知り、社会全体で関心を持ち、声を上げていくことの大切さを感じました。
また、私たちGreenFaith Japanは環境問題を中心に活動していますが、気候変動によって住む場所を追われる“国内難民”や、“気候難民”と呼ばれる人々の存在にも触れる中で、環境と人道支援は密接に関わっていることをあらためて実感しました。実際に、南太平洋のツバルでは海面上昇の影響により国土が水没の危機に瀕しており、オーストラリアが難民として受け入れを進めている現状も紹介されました。
GreenFaith Japanは、気候変動に特化した団体ではありますが、今回の訪問を通じて、環境だけでなく社会的な課題にも視野を広げ、日本の人々にも海外から来た人々にも、安心して暮らせる社会の実現に向けて、共に取り組んでいきたいと強く感じました。

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